PSI CyberSecurity Insight
2026年10月16日
株式会社ピーエスアイ
外部からの大量アクセスでDNSが逼迫する障害に学ぶ、通信基盤の守り方
DNS障害は「回線が生きていてもネットが使えない」状態を生む
近年、外部からの大量アクセスにより、通信基盤が高負荷となる障害が増えています。回線自体に問題がなくても、周辺の基盤機能が詰まると業務は完全に停止します。
特にDNS(Domain Name System)は、ドメイン名をIPアドレスへ変換する不可欠な仕組みです。ここが遅延・停止するとWebやSaaSへ到達できず、広範な通信不通に見えます。
企業にとっては、顧客向けサービスだけでなく、認証や業務端末の通信にも直結します。可用性対策はセキュリティと表裏一体として捉える必要があります。
国内通信事業者で発生したDNS高負荷障害の概要
国内の大手通信事業者において、朝から夕方にかけてインターネット接続サービスの障害が発生しました。外部から大量のアクセスがあり、DNSサーバーに高負荷が生じたと説明されています。
影響は広い地域に及び、最大で約408万世帯規模に波及したと公表されています。対象はインターネット接続に加え、動画配信やモバイルのデータ通信、IDログインを伴う一部機能など多岐にわたりました。
公表情報の範囲では、当該の大量アクセスがサイバー攻撃に該当するかは不明とされています。送信元や手法の詳細も明らかになっておらず、状況整理と再発防止の説明が待たれます。

企業が備えるべき影響範囲と、可用性を高める実務ポイント
DNSの逼迫は、特定のサイト障害ではなく「名前解決の停滞」として現れます。そのため現場では、クラウド全般が遅い、認証できないなど複合障害に見えやすく、切り分けが遅れる傾向があります。
事業者側では、DNSの負荷監視と冗長化、異常トラフィックの検知と抑制、影響の局所化が重要です。平時から閾値やエラー率、応答遅延の推移を把握しておくことが復旧を早めます。
利用者企業でも、回線事業者の障害情報を確認する手順を整備し、復旧後の端末・回線機器の再起動など一次対応を標準化しておくと混乱を抑えられます。業務継続の観点では代替回線や連絡手段も決めておくべきです。
- 障害時の切り分け手順(DNS、認証、拠点回線、端末側)を簡潔に文書化し、連絡系統と合わせて周知する
- 重要業務の通信について、モバイル回線や別回線、別経路の連絡手段など代替策を事前に合意しておく
まとめ
ネットワークベンダーとして、PSIでは、可用性を前提にした多層防御の設計が重要だと考えます。DNSのような基盤機能は、単一の詰まりが全体停止に直結し得ます。
そのため、監視による早期検知、冗長化による継続、セグメンテーションによる影響局所化を組み合わせます。あわせて、障害時の切り分けと連絡の運用を平時から整えることが要点です。
またゼロトラストの考え方に基づき、外部からの大量アクセスや異常挙動を前提に設計します。技術対策と運用手順を一体で見直し、止まりにくいネットワークを目指すことが現実的です。
会社概要
社名:株式会社ピーエスアイ(PSI)
所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目5-3 建成新宿ビル4階
設立:1994年
TEL:03-3357-9980
FAX:03-5360-4488
URL:https://www.psi.co.jp
事業内容:サイバーセキュリティ製品の販売および導入支援、運用サポート、ITコンサルティング
報道関係者様からのお問合せ先
株式会社ピーエスアイ
広報担当:内藤
電話番号:(03)3357-9980
Eメールアドレス:psi-press@psi.co.jp