PSI CyberSecurity Insight
2026年10月08日
株式会社ピーエスアイ
スマートキーを狙うリレーアタックの高度化と企業が見直すべき車両管理
スマートキーの利便性が生む「電波起点」の盗難リスク
スマートキーは鍵を取り出さずに解錠・始動でき、業務車両でも普及が進んでいます。一方で、微弱電波を悪用する窃盗が継続的に問題視されています。
近年は、専門的な機材に限らず、入手しやすい部材を組み合わせた手口も見られます。物理犯行であっても、電波や設定の隙が攻撃面になる点が特徴です。
社有車や役員車は台数が限られていても、被害が業務停止や信用不安に直結します。IT部門・総務部門が連携し、車両管理を「資産防御」として捉え直す必要があります。
国内で報じられたリレーアタック悪用機器の事例
報道では、スマートキーの電波を中継・増幅して車両側を誤認させるリレーアタックで、乗用車が盗まれた疑いの事案が取り上げられました。捜査当局は複数件の関与も視野に捜査しています。
特徴的なのは、市販品をアンテナ状に加工したとみられる機器が押収された点です。電波を拾いやすくする工夫により、屋内保管のキーでも狙われる状況が可視化されました。
リレーアタックは「鍵そのもの」を奪わず、鍵が発する信号だけを延長する手口です。鍵が手元にあっても、電波が屋外へ届けば攻撃の成立余地が残ります。

被害を抑えるための実務対策と運用のポイント
まず効くのは、スマートキーの保管場所の見直しです。玄関付近や窓際は避け、屋内の中心部へ移す、金属製ケースや電波遮断ポーチで保管するなど、電波が外へ漏れにくい運用に変えます。
次に、車両側の設定確認です。車種によってはキーのスリープ機能、盗難警報、イモビライザーなどの設定が用意されています。台帳に「設定確認日・確認者」を残し、定期点検に組み込みます。
さらに、駐車環境と周辺システムも重要です。照明・防犯カメラ・見通しの確保に加え、カメラや入退館システムの管理画面への不審ログインなど、周辺のデジタル兆候も併せて監視します。
- 玄関付近や窓際での保管を避け、電波遮断ケース等を活用して電波漏洩を防ぐ
- 車両側の盗難防止機能(スリープ設定等)を確認し、管理台帳で定期点検を徹底する
- 防犯カメラ等の物理セキュリティと管理画面へのアクセス監視を組み合わせて状況を把握する
まとめ
ネットワークベンダーとして、PSIでは物理とデジタルを分けず、攻撃者の「到達経路」を前提に多層防御で設計する考え方を推奨します。電波、設定、運用の各層に対策を配置することが要点です。
また、ゼロトラストの発想で「近くにあるはず」「社内だから安全」といった前提を置かず、資産ごとに守り方を定義します。車両も重要資産として、保管・点検・監視の手順化が有効です。
最後に、セグメンテーションの考え方で影響範囲を絞ることも欠かせません。盗難が起きても業務や管理システムへ波及しないよう、権限・接続・管理画面の扱いを分離しておくことが現実的です。
会社概要
社名:株式会社ピーエスアイ(PSI)
所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目5-3 建成新宿ビル4階
設立:1994年
TEL:03-3357-9980
FAX:03-5360-4488
URL:https://www.psi.co.jp
事業内容:サイバーセキュリティ製品の販売および導入支援、運用サポート、ITコンサルティング
報道関係者様からのお問合せ先
株式会社ピーエスアイ
広報担当:内藤
電話番号:(03)3357-9980
Eメールアドレス:psi-press@psi.co.jp