PSI CyberSecurity Insight
2026年7月28
株式会社ピーエスアイ
国家関与が疑われる広域サイバー攻撃と外交・制裁対応から学ぶ実務ポイント
地政学リスクがサイバー防御の前提になっている
欧州で、複数国にまたがるサイバー攻撃を国家機関が主導した可能性として、外交対応が取られる動きが報じられました。サイバーが安全保障の文脈で扱われています。
近年は、破壊活動やスパイ活動の目的が混在し、標的も政府機関だけでなく企業や委託先へ広がりやすい状況です。業種を問わず備えが必要です。
一方で、報道段階では攻撃期間や侵入手口、個別の被害範囲などの詳細は限定的でした。確定情報に基づきつつ、想定を広げて準備する姿勢が求められます。
欧州各国を巻き込む広範なサイバー作戦が示すもの
報道では、欧州の一国が、十数カ国に対する広範なサイバー作戦を公に非難し、外交手続きとして相手国大使の呼び出しを行う方針を示しました。抑止を意識した動きです。
また、攻撃への関与が疑われる個人・団体に対し、制裁を科す方針も示されています。資産凍結や渡航禁止などが一般に想定されますが、詳細は現時点で不明です。
当局は攻撃を検知できた点や防御強化も強調しています。ただし、どの分野が標的となったか、情報流出や停止の有無などは、公開情報から断定できない点に留意が必要です。ここは事実を冷静に切り分ける必要があります。

企業が備えるべき「検知・封じ込め・説明責任」の強化
国家関与が疑われる事案では、侵入の巧妙化だけでなく、調査と説明責任の負荷が急増します。自社だけでなく取引先や委託先を含めた影響評価が重要になります。
技術面では、監視とログ管理を平時から整備し、調査に耐える証跡を確保することが要です。脆弱性管理、権限最小化、多要素認証の徹底が侵入経路を狭めます。
運用面では、インシデント対応体制の整備と定期的な訓練が欠かせません。バックアップは取得だけでなく復旧手順を検証し、停止を前提にした事業継続も確認します。
- インシデント対応体制の整備:連絡系統、初動手順、外部機関・取引先との連携方針を事前に定め、定期的に見直す。
- 監視とログ管理:不審な挙動の検知に向けた監視を強化し、調査に耐えうるログを適切に保全する。
- 脆弱性管理と更新:機器・ソフトウェアの把握と更新を継続し、既知の脆弱性への対処を遅らせない。
- 権限管理と多要素認証:不要な権限を削減し、重要なアカウントで多要素認証を適用する。
- バックアップと復旧訓練:バックアップの取得だけでなく、復旧手順の検証と訓練を実施する。
まとめ
ネットワークベンダーとして、PSIでは、地政学リスクを前提にした多層防御の設計を推奨します。単一の対策に依存せず、侵入後も前提とした備えが必要です。
また、ゼロトラストの考え方に基づき、認証強化と権限最小化、通信の可視化を継続することが重要です。平時のログ品質が有事の判断速度を左右します。
さらに、ネットワークのセグメンテーションにより影響範囲を限定し、復旧手順を含む運用を定着させることが要点です。検知から封じ込めまでの一連を訓練で磨きます。
会社概要
社名:株式会社ピーエスアイ(PSI)
所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目5-3 建成新宿ビル4階
設立:1994年
TEL:03-3357-9980
FAX:03-5360-4488
URL:https://www.psi.co.jp
事業内容:サイバーセキュリティ製品の販売および導入支援、運用サポート、ITコンサルティング
報道関係者様からのお問合せ先
株式会社ピーエスアイ
広報担当:内藤
電話番号:(03)3357-9980
Eメールアドレス:psi-press@psi.co.jp