PSI CyberSecurity Insight
2026年6月24日
株式会社ピーエスアイ
ランサムウェア時代に求められる“阻止前提”の運用設計とは
検知・対応だけでは追いつかない運用課題が表面化
サイバー攻撃の高度化により、侵害を検知してから対応する運用だけでは、被害を抑えきれない局面が増えています。ツールを整備しても、成果に直結しにくい点が課題です。
現場ではアラート過多、人材不足、対応の属人化が同時に進み、「対応しているのに被害が止まらない」というギャップが起こりがちです。運用そのものの再設計が問われます。
こうした背景から、ランサムウェアのような事業影響が大きい脅威に対し、検知中心から“阻止中心”へ軸足を移す考え方が注目されています。
阻止を目的に据えた運用コンセプト「ROC」の要点
ROC(Ransomware Operation Center)は、被害の最小化ではなく、発生そのものを抑え込むことを狙う運用コンセプトです。攻撃が成立する前提条件を潰し、早期に攻撃連鎖を断ちます。
ポイントは、可視化をゴールにしないことです。初期侵入、権限昇格、横展開、情報窃取、暗号化といった工程のうち、どこで確実に止めるかを設計として決めます。
単一製品の導入で完結する話ではなく、脆弱性対応、認証・権限、バックアップ、手順整備を“ひとつの運用サイクル”として回し、継続的に改善する枠組みが重要です。
企業が優先すべき対策領域と運用の作り方
侵入経路の縮小は最優先です。外部公開資産の棚卸し、VPNやリモートアクセスの強化、クラウド設定の継続監査などを単発で終わらせず、変化を追う運用にします。
侵入後の横展開を防ぐには、特権IDの管理、権限最小化、多要素認証(MFA)の徹底が基盤になります。重要資産への到達経路を減らす設計が、阻止の実効性を高めます。
バックアップは「ある」だけでは不十分です。隔離や変更不可設定、復旧手順の整備、復旧訓練によって“復旧できることを証明する”状態を作り、事業停止リスクを下げます。

まとめ
ネットワークベンダーとして、PSIでは、検知・対応の高度化に加えて「攻撃を成立させない」多層防御の設計を重視することが重要だと考えます。可視化は阻止につなげてこそ価値になります。
また、ゼロトラストの考え方やネットワークセグメンテーションを前提に、侵入後の横展開を抑える設計へ移行することが、ランサムウェア対策の実効性を高めます。
さらに、平時から復旧可能性を検証し続ける運用により、対策を“導入している”状態から“機能している”状態へ引き上げられます。阻止前提の運用は、継続的改善で成熟します。
会社概要
社名:株式会社ピーエスアイ(PSI)
所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目5-3 建成新宿ビル4階
設立:1994年
TEL:03-3357-9980
FAX:03-5360-4488
URL:https://www.psi.co.jp
事業内容:サイバーセキュリティ製品の販売および導入支援、運用サポート、ITコンサルティング
報道関係者様からのお問合せ先
株式会社ピーエスアイ
広報担当:内藤
電話番号:(03)3357-9980
Eメールアドレス:psi-press@psi.co.jp