PSI CyberSecurity Insight
2026年6月11日
株式会社ピーエスアイ
知財紛争とランサムウェアが交差する時代に必要な経営防衛の考え方
「法務」と「情報セキュリティ」を別々に最適化できない理由
近年の企業リスクは、知財紛争の増加とサイバー攻撃の高度化が同時に進み、複合的に企業を揺さぶる点が特徴です。どちらか一方の対策だけでは、防衛の穴が残りやすくなります。
攻撃者や係争相手は、企業の弱点を「組み合わせ」で突いてきます。例えば、侵入で得た情報が訴訟戦略に使われるなど、想定外の連鎖が起き得ます。
経営として重要なのは、インシデントや係争が起きた後の対処だけでなく、リスクの芽を早期に見つけて先手を打てる体制を整えることです。
技術の細分化が招く知財リスクと、狙われる重要情報の実態
知財リスクが増える背景には、技術のモジュール化とビジネスモデルの変化があります。製品・サービスが複数要素技術の組合せで成立するほど、権利境界が曖昧な領域が増えます。
ソフトウェアやAI、データ活用の比重が高まり、継続アップデートやAPI連携が前提となりました。その結果、機能追加の都度、権利と利用条件の棚卸しが必要になっています。
一方でサイバー攻撃は、単なる情報漏えいに留まりません。ランサムウェアは事業停止を狙い、二重恐喝(暗号化と公開脅迫)で意思決定を迫るケースが目立ちます。
特に狙われやすいのは、研究開発データや設計図、ソースコード、学習データなど競争優位に直結する情報です。流出は売上影響に加え、特許出願の新規性喪失など知財面の不利益も招きます。

証拠保全・共同作業・委託管理が新たな起点になる
知財とサイバーが交差する局面では、証拠保全が重要になります。係争で必要となるメールや設計履歴、アクセスログを適切に保持できないと、防御の選択肢が狭まります。
逆に、係争対応で外部へ資料提出するプロセスが不適切だと、機密流出の起点になります。クラウド共同編集や外部専門家との共有は便利ですが、権限過多や設定ミスが事故につながります。
また、盗まれた情報が二次被害に転用される懸念もあります。先に出願される、類似製品が投入されるなど、技術だけでなく事業戦略にも波及する点を見落とせません。
このため、知財・法務・情報システムを縦割りで運用せず、資産の重要度や影響、優先順位を共通言語で扱う統合的なリスク管理が求められます。
まとめ
ネットワークベンダーとして、PSIでは、知財とサイバーを別物として扱わず、同じ経営リスクとして統合的に整理する考え方を推奨します。守るべき資産を定義し、多層防御で優先順位を付けます。
また、侵入前提で被害を局所化するゼロトラストやセグメンテーション、最小権限の徹底が重要です。平時からログと証跡を整え、説明責任と復旧の両面に備える設計が有効です。
さらに、委託先や共同作業の境界はリスクが集中しやすいため、組織横断のガバナンスで運用を標準化します。技術対策と意思決定プロセスを連動させることが、継続的な企業防衛につながります。
会社概要
社名:株式会社ピーエスアイ(PSI)
所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目5-3 建成新宿ビル4階
設立:1994年
TEL:03-3357-9980
FAX:03-5360-4488
URL:https://www.psi.co.jp
事業内容:サイバーセキュリティ製品の販売および導入支援、運用サポート、ITコンサルティング
報道関係者様からのお問合せ先
株式会社ピーエスアイ
広報担当:内藤
電話番号:(03)3357-9980
Eメールアドレス:psi-press@psi.co.jp