PSI CyberSecurity Insight
2026年9月18日
株式会社ピーエスアイ
BIツールを狙う認証不要のSQLインジェクションに備える運用ポイント
データ可視化基盤が狙われる理由
分析用のダッシュボード基盤は、多くの業務データに横断的に接続します。利便性が高い一方、侵害されると影響が連鎖しやすい点に注意が必要です。
最近は、認証を経ずに悪用できる脆弱性が公表されると、短期間でスキャンと攻撃が広がる傾向があります。公開範囲が広い環境ほど初動の速さが求められます。
特にSQLインジェクションは、アプリの入力値からDB操作をねじ込む手口です。設定情報や認証情報に到達し得るため、被害が深刻化しやすい攻撃類型です。
セルフホスト型BIツールで報告されたCVE事例
オープンソースのBIツールに、CVSS v3.1で10.0(最大深刻度)と評価されたSQLインジェクション脆弱性が報告されました。CVE-2026-72898として整理されています。
パスワードリセットに関わるAPIエンドポイントの入力処理に問題があり、未認証の攻撃者がアプリケーションDBへ任意のSQLを注入できる可能性があるとされています。
悪用されると、管理者権限の不正取得や、接続先DBの情報窃取などにつながり得ます。海外では悪用事例も報告されており、外部公開環境では特に迅速な対応が重要です。

影響の見極めと、現実的に進める対策
BIツールは複数のDBに接続し、クエリや認証情報、レポート設定を集約します。ここが侵害されると、可視化対象の機密情報が一括で危険にさらされるおそれがあります。
まずは利用中バージョンを把握し、CVE-2026-72898の影響有無を公式情報で確認してください。修正版が提供されているため、該当する場合は速やかな更新が基本方針になります。
更新後はログイン、ダッシュボード閲覧、既存クエリ実行、レポート配信など主要シナリオを確認します。あわせて外部公開の有無を点検し、VPNやIP制限等で公開範囲を最小化します。
まとめ
ネットワークベンダーとして、PSIでは「まず外部公開を最小化し、侵害前提で分離する」考え方を推奨します。重要システムはセグメンテーションで到達範囲を絞ることが有効です。
あわせて、ゼロトラストの前提で強い本人確認と最小権限を徹底し、管理系APIや運用系画面への到達を制御します。認証不要で悪用可能な脆弱性ほど、この設計が効きます。
最後に、パッチ適用を平時の運用サイクルに組み込み、検知とログ監視で兆候を早期に捉える体制を整えます。多層防御で単一障害点を減らすことが、継続的なリスク低減につながります。
会社概要
社名:株式会社ピーエスアイ(PSI)
所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目5-3 建成新宿ビル4階
設立:1994年
TEL:03-3357-9980
FAX:03-5360-4488
URL:https://www.psi.co.jp
事業内容:サイバーセキュリティ製品の販売および導入支援、運用サポート、ITコンサルティング
報道関係者様からのお問合せ先
株式会社ピーエスアイ
広報担当:内藤
電話番号:(03)3357-9980
Eメールアドレス:psi-press@psi.co.jp