PSI CyberSecurity Insight
2026年3月4日
株式会社ピーエスアイ
正規ツールを悪用する「Living off the Land」攻撃、検知困難なステルス侵入が拡大
導入
サイバー攻撃者が、マルウェアを新たに持ち込むのではなく、Windowsの標準機能や管理ツールを悪用して攻撃を行う「Living off the Land(LotL:環境寄生型)」攻撃が急増しています。PowerShellやWMI(Windows Management Instrumentation)など、システム管理者が日常的に使用する正規ツールを「武器」として利用するため、従来のウイルス対策ソフトでは「正常な業務活動」と誤認されやすく、検知が極めて困難な脅威となっています。
詳細な説明
LotL攻撃では、攻撃者は侵入後、PowerShellを使って外部からスクリプトをメモリ上で直接実行したり、WMIを使ってネットワーク内の他の端末へ横展開したりします。ファイルとして保存されない「ファイルレスマルウェア」の手法と組み合わされることが多く、ディスク上に痕跡を残しません。最近では、リモートデスクトップ(RDP)やリモート管理ツールも悪用されており、攻撃者は「正当な管理者」になりすまして堂々とデータを探索・窃取します。特に高度な攻撃グループが、潜伏期間を延ばすためにこの手法を好んで使用しています。
影響と対策
正規ツールによる活動はログに埋もれやすく、発見が遅れることで被害が深刻化します。対策として、従来のシグネチャベースの検知ではなく、振る舞い検知が可能なEDRの導入が必須です。「PowerShellが通常アクセスしない外部サーバーと通信した」「深夜に管理ツールが大量の端末へアクセスした」といった異常な挙動を監視します。また、PowerShellの実行ポリシーを制限し、一般ユーザーによるスクリプト実行を禁止するほか、重要サーバーへのRDP接続を特定のIPアドレスのみに制限するなどの攻撃面の縮小も有効です。

まとめ
「怪しいファイルを開かない」だけでは防げない時代です。攻撃者は既にシステム内部にある道具を使っています。正規ツールの使用状況を可視化し、平常時とは異なる動きを即座に捉える「振る舞い監視」へのシフトが急務です。
会社概要
社名:株式会社ピーエスアイ(PSI)
所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目5-3 建成新宿ビル4階
設立:1994年
TEL:03-3357-9980
FAX:03-5360-4488
URL:https://www.psi.co.jp
事業内容:サイバーセキュリティ製品の販売および導入支援、運用サポート、ITコンサルティング
報道関係者様からのお問合せ先
株式会社ピーエスアイ
広報担当:内藤
電話番号:(03)3357-9980
Eメールアドレス:psi-press@psi.co.jp