PSI CyberSecurity Insight
2026年2月13日
株式会社ピーエスアイ
深刻化するセキュリティ人材不足、「外部依存」から「内製化」への転換が急務
背景
サイバー攻撃が高度化・複雑化する中、企業のセキュリティ対策を担う専門人材の不足が世界的な課題となっています。日本国内でも、経済産業省の調査によれば、2030年には約80万人のセキュリティ人材が不足すると予測されています。多くの企業では、セキュリティ運用を外部のMSSP(Managed Security Service Provider)やコンサルティング会社に全面的に依存していますが、インシデント発生時の初動対応の遅れ、自社環境への理解不足による誤検知の多発、コストの増大といった課題が顕在化しています。一方で、セキュリティ人材を自社で確保・育成する「内製化」を進めようとしても、採用難、育成プログラムの不在、既存IT部門の業務負荷増大といった障壁に直面します。外部依存と内製化のバランスをどう取るかが、企業セキュリティの持続可能性を左右する重要な経営課題となっています。
実態
セキュリティ人材不足の実態は深刻です。求人市場では、CISSP、CEH、情報処理安全確保支援士などの資格保有者の需要が供給を大きく上回り、給与水準も高騰しています。しかし、資格を持つだけでは実務対応力が不十分であり、「攻撃者の思考を理解し、実際のインシデントに対処できる人材」はさらに希少です。企業の現場では、セキュリティ担当者が1〜2名しかおらず、24時間365日の監視体制が構築できない、休暇や退職で業務が回らなくなる、最新の脅威情報をキャッチアップする時間がない、といった状況が常態化しています。また、既存のIT部門にセキュリティ業務を兼務させるケースも多いですが、インフラ運用やヘルプデスク対応で手一杯の中、高度なセキュリティ対策まで求めることは現実的ではありません。一方、完全外部委託の場合、月額数百万円のコストが継続的に発生し、自社にノウハウが蓄積されないため、ベンダーロックインのリスクも生じます。さらに、外部ベンダーの担当者が頻繁に変更され、自社環境への理解が蓄積されないという問題も発生しています。
影響と対策
セキュリティ人材不足は、インシデント対応の遅延、脆弱性の放置、コンプライアンス違反、そして最終的には重大なセキュリティ侵害につながります。対策としては、「段階的な内製化」と「戦略的な外部活用」の組み合わせが現実的です。まず、FortiGateやCheck Pointなどの統合型セキュリティプラットフォームを導入し、複数のセキュリティ機能を一元管理することで、運用負荷を軽減します。次に、SOC(Security Operation Center)については、初期段階は外部SOCサービス(MDR:Managed Detection and Response)を活用しつつ、社内に「セキュリティアナリスト候補」を配置し、外部SOCと協働させることでOJT的に育成します。また、既存のネットワークエンジニアやシステムエンジニアに対して、段階的なセキュリティ教育(FortinetやCheck Pointの認定トレーニング、SANS Institute等の実践的コース)を提供し、スキル転換を図ります。さらに、「セキュリティチャンピオン制度」を導入し、各部門に最低1名のセキュリティ担当者を配置することで、組織全体のセキュリティリテラシーを底上げします。人材確保の観点では、新卒採用からの育成、中途採用時の柔軟な条件設定、リモートワークやフレックス制度による働きやすさの向上も重要です。
まとめ
セキュリティ人材不足は一朝一夕には解決しませんが、「人材がいないから対策できない」では済まされません。限られたリソースを最大限活用し、外部の専門知識を借りながら社内の能力を段階的に高めていく戦略が必要です。重要なのは、完全内製化を目指すのではなく、「コアな判断は内部で、専門的な作業は外部と協働」という現実的なハイブリッドモデルの構築です。PSIでは、セキュリティ製品の導入・運用支援だけでなく、お客様の社内人材育成プログラムの設計、外部SOCとの協働体制構築、そして段階的な内製化ロードマップの策定まで、人材面も含めた包括的なセキュリティ体制強化をご支援いたします。
会社概要
社名:株式会社ピーエスアイ(PSI)
所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目5-3 建成新宿ビル4階
設立:1994年
TEL:03-3357-9980
FAX:03-5360-4488
URL:https://www.psi.co.jp
事業内容:サイバーセキュリティ製品の販売および導入支援、運用サポート、ITコンサルティング
報道関係者様からのお問合せ先
株式会社ピーエスアイ
広報担当:内藤
電話番号:(03)3357-9980
Eメールアドレス:psi-press@psi.co.jp