PSI CyberSecurity Insight
2026年2月3日
株式会社ピーエスアイ
「攻撃される前に攻撃されてみる」、レッドチーム演習で防御力を検証する時代
背景
企業がどれだけセキュリティ対策に投資しても、「実際の攻撃に耐えられるか」は攻撃を受けてみなければ分かりません。そこで注目されているのが、模擬的なサイバー攻撃を実施する「レッドチーム演習(Red Team Exercise)」です。これは、セキュリティ専門家が攻撃者の視点と手法で実際に企業のシステムへ侵入を試み、防御側(ブルーチーム)がどこまで検知・対応できるかを検証する実践的な訓練です。従来の脆弱性診断やペネトレーションテストが「技術的な穴」を探すのに対し、レッドチーム演習は「人・プロセス・技術の総合力」を試すものであり、ソーシャルエンジニアリング、物理侵入、複数の攻撃手法の組み合わせなど、実際の攻撃者が使う全ての手段が許可されます(契約範囲内で)。この演習により、企業は自社の「真の防御力」を知ることができます。
実態
レッドチーム演習では、攻撃チーム(レッドチーム)に対して「機密情報の窃取」「特定サーバーへの侵入」「ランサムウェア展開の模擬」といった具体的な目標が与えられます。レッドチームは、公開情報の収集(OSINT)から始め、従業員へのフィッシングメール送信、VPN機器への攻撃、物理的なオフィス侵入(許可された範囲で)など、あらゆる手段を駆使します。一方、防御側のブルーチーム(社内のセキュリティ運用チーム)は、日常業務の中で異常を検知し、対応することが求められます。重要なのは、ブルーチームには演習が行われていることを事前に知らせない「ブラインド演習」の場合もあり、これにより真の対応能力が測定できます。演習後には詳細なレポートが作成され、「どの段階で侵入を許したか」「検知にどれだけ時間がかかったか」「対応プロセスのどこに問題があったか」が明確になります。例えば、「フィッシングメールの開封率が40%だった」「侵入から検知までに3日かかった」「バックアップサーバーへのアクセスが制限されていなかった」といった具体的な弱点が浮き彫りになります。
影響と対策
レッドチーム演習を実施することで、企業は「机上の防御策」と「実際の防御力」のギャップを認識できます。演習で発見された弱点は、実際の攻撃者にも悪用される可能性が高いため、優先的に対策を講じる必要があります。演習の結果を踏まえた対策としては、FortiGateやCheck Pointなどのネットワーク防御製品の設定見直し、EDR・NDRなどの検知ツールの導入・調整、SOC(Security Operation Center)の運用プロセス改善、インシデント対応計画の更新などが挙げられます。また、演習で効果的だった攻撃手法を従業員教育に反映させることで、組織全体のセキュリティ意識を高めることができます。レッドチーム演習は一度実施すれば終わりではなく、定期的(年1〜2回)に実施することで、対策の有効性を継続的に検証し、新たな攻撃手法への対応力を維持することが重要です。演習の実施には専門的な知識と倫理観が必要なため、信頼できるセキュリティベンダーやコンサルティング企業に依頼することが一般的です。
まとめ
「備えあれば憂いなし」ではなく、「備えが本当に機能するか試してこそ憂いなし」です。レッドチーム演習は、セキュリティ対策の「健康診断」であり、弱点を早期発見して改善する貴重な機会です。実際の攻撃を受ける前に、安全な環境で攻撃を体験することが、真の防御力向上につながります。PSI社では、レッドチーム演習の企画・実施支援、演習結果に基づく改善策の提案、そして継続的なセキュリティ強化のためのロードマップ策定まで、包括的にご支援いたします。
会社概要
社名:株式会社ピーエスアイ(PSI)
所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目5-3 建成新宿ビル4階
設立:1994年
TEL:03-3357-9980
FAX:03-5360-4488
URL:https://www.psi.co.jp
事業内容:サイバーセキュリティ製品の販売および導入支援、運用サポート、ITコンサルティング
報道関係者様からのお問合せ先
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広報担当:内藤
電話番号:(03)3357-9980
Eメールアドレス:psi-press@psi.co.jp