トランジション・ネットワークス製メディアコンバータで、
“日本初”の1Gbpsを部屋ごとに占有するFTTDネットワークに移行

【群馬大学の学内LAN再構築事例】

国立大学法人群馬大学の荒牧キャンパスは、2010年3月にFTTD(Fiber to the desk/デスクへの光直収)ネットワークによる学内LANの再構築を行った。その際に採用されたのが、トランジション・ネットワークス製のメディアコンバータだ。導入を担当された、同大学総合情報メディアセンターの上田浩准教授が「日本で初めての画期的なネットワーク」と評価する、その特徴とは……? 上田准教授と、技術専門職員である井田寿朗氏に、導入の経緯とメリットを伺った。

【導入の経緯】

管理の省力化と将来性に期待し、FTTDネットワークを採用FTTDネットワーク導入以前、群馬大学の学内LANは、サーバールームで管理しているセンタースイッチのもとにL2スイッチを多段に接続した、ツリー状に構築されていた。このようなネットワークは一般的なものだが、大きな問題点を抱えていた。「旧来のネットワークのデメリットは、機器の台数が多かったことです。広大なキャンパス内にある各建物内に、多い場所では1フロアに1つの割合で、L2スイッチが存在していました。そのためトラブルが発生した場合、障害ポイントを検出するまでに時間がかかってしまっていたのです」(井田氏)この問題点を改善できるという点に加え、FTTDネットワークの将来性の高さも、採用の大きな決め手だったそうだ。「光ファイバー(共有)を先に導入した他大学の事例を見て、素晴らしいネットワークだと感じていました。端末が利用できるネットワークの帯域は、この10年で10Mbpsから1Gbpsへと100倍になりました。この状況を踏まえて長期的スパンで考えると、今後の増速に対応可能な方法でのLAN再構築が必要。FTTDネットワークならば、機器を入れ替えることで増速にも対応できると聞き、導入を決めました」(上田准教授)

【導入後のメリット】

シンプルなスター型ネットワークが、管理者・利用者双方の負担を軽減今回、群馬大学が採用したFTTDネットワークは、コアスイッチから各部屋に、直接光ファイバーを敷設するスター型ネットワークである。光ファイバーの末端となる各部屋には、メディアコンバータを設置し、UTPで接続できるようにする。同大学では、このスター型ネットワークの実現により、管理負担が大幅に軽減されたという。「障害の対応時はもちろん、キャンパス内で職員が引っ越しをする際の負担も減りました。近々、事務のセクションが異なる建物に移動することになっています。今までは、それに伴ってネットワークを設定しなおす必要があったのですが、移行後は、そういった作業負担もなくなりました」(井田氏)さらに、利用者として見た場合の使い心地も、非常に良いそうだ。「キャンパス内のどこにいても、LANケーブルを挿すだけで、自室のプリンターを使用することができる。これは大変便利です。大学では、ひとつの研究室が異なる建物の部屋を利用していることがあるのですが、そういう場合の不便もなくなりました」(上田准教授)

【トランジション・ネットワークス製メディアコンバータ採用のポイント】

10/100/1000対応のメディアコンバータで、ユーザーの多様な機器に対応FTTDネットワークの構築にあたって、群馬大学が採用したメディアコンバータは、トランジション・ネットワークス製M/GE-PSW-LX-01である。上田准教授は、同製品の〈コンパクトな筐体〉〈10/100/1000対応〉〈ファンレス〉という特徴が、大きな魅力であったと語る。


トランジション・ネットワークス製メディアコンバータで、
“日本初”の1Gbpsを部屋ごとに占有するFTTDネットワークに移行A

「多くの職員・学生が各々使用する多様な機器に対応するため、10/100/1000対応のメディアコンバータであることは、欠かせない選択基準でした。故障の確率が高いファンがついておらず、静寂性が高い(教室内で授業中も静かな)ことも、重視した点です。さらに、対応する機器とつなげば、部屋ごとに1Gbpsの帯域をベストエフォートで共有ではなく“占有”できるというのも、インパクトがありました。1Gbpsでコアまで占有できるFTTDネットワークは、日本で初めて。大変画期的な学内ネットワークだと思っています」(上田准教授)群馬大学がFTTDネットワークに移行してから、取材時で約7ヶ月。FTTDネットワークは構成がシンプルであるため、機器の運用における課題は、今のところ見当たらないそうだ。設置されたメディアコンバータも、不具合なく、順調に稼働している。これらの結果を踏まえ、群馬大学では、今後ほかの3キャンパスでも、同様の学内LAN再構築を予定しているという。将来性と管理の省力化を両立した群馬大学のFTTDネットワークは、今後の組織内LANのありかたとして、注目すべき事例といえるだろう。

高速かつシンプルなネットワーク